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問われる医療の質と医療評価

経済の低成長、少子高齢化社会である我が国は、量的拡大から質的拡大へと大転換期に来ている。医療の質が、今日ほど問われている時代はない。今日の医療の課題として、

  • 医療事故の防止策
  • 医師の卒後臨床研修必修化による医療従事者の教育研修
  • 根拠に基づく医療 (Evidence Based Medicine) 等

があり、いかに定着させるかである。

A大学では、外部の大病院の約 10施設に 約270名の医師を派遣している。ある病院長の話によると、例えば 大学で基礎的な外科手術の教育が充分になされていないので、臨床サイドで基礎的な教育をしなければならないという。大学医学部の研修教育のあり方が問われている現状である。

医療の質の評価は 一般的に、「構造」、「過程」、「結果」の3項目で行なわれる。「構造」は療養環境や管理運営など、「過程」 は 病床利用率、在院日数、手術の実施状況など、「結果」 は生命、延命、QOL などの変化をみる。

医療の質の第三者評価は、1913年、米国外科学会が ERS (結果評価システム) の考え方を取り入れた 「病院標準化プログラム」 の開発が最初であった。1951年には、非営利団体の JCAH の病院評価マニュアルは、質の改善に向けた病院の自主的な行動を支援するものであった。その後、DRG/PPS 方式の導入を経て、1989年には、米国厚生省に AHCPR (Agency for Health Care Policy and Research) が設置され、診療支援ツールとしての 「Clinical practice Guidelineの開発」 及び 「医療の質やサービスの評価基準」 の開発が行なわれた。その結果として、クリニカルパス (Clinical paths) というケースマネージメントが急速に普及した。

わが国では、1995年、財団法人日本医療機能評価機構 (JCQHC) が設立され、病院の機能評価、評価法の研究開発が行なわれた。2002年7月17日現在、JCQHC より認定証が発行された病院は全国で 678施設である。全体の病院からみると 約7%強に過ぎないが、今後、増加することが予想される。

その理由は、(1) 第4次医療法改正の規制緩和で、JCQHC の認証の有無を広告できることになり、(2) 2002年からは、EBM (根拠に基づく医療) の実践を促す臨床データベースの開発拠点にもなり、JCQHC の役割が増大している。

ちなみに、2002年4月に導入された JCQHC の新評価体型は、

  • 病院組織の運営と地域における役割
  • 患者の権利と安全の確保
  • 療養環境と患者サービス
  • 診療の質の確保―適切な診療活動の展開
  • 看護の適切な提供―適切な看護過程の展開
  • 病院運営管理の合理性
  • 機能付加モジュール、など

である。

近年の医療事故の多発化で医療の質の重点が構造から過程や結果に移行にしていると思われる。患者中心への診療には個別ごとのマネージメントの質が求められる。医療の質と医療の経済性をどのようにバランスをとるかが今後の課題と言える。