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GMP規制のグローバルトレンド

(2) PIC/S加盟に向けた日本の取り組み PIC/S加盟に向けた日本の取り組み1970年に欧州10ヶ国の薬事当局が、それまで各国が独自に行っていた医薬品製造所GMP適合性認証を相互に受け入れるための協定として、PIC(Pharmaceutical Inspection Convention = 医薬品査察協定)をスタートさせた。その後1995年にグローバル拡大を目指し、査察システムの国際協力構想、即ちPICS (Pharmaceutical Inspection Cooperation Scheme = 医薬品査察協同スキーム)を加えて、“PIC/S”として運営を開始した。PIC/Sは加盟国の医薬品製造所査察の整合性と査察相互認証協定を目指しており、共通GMPガイドラインの制定、品質システムの改良、査察官のトレーニング、査察情報交換等を行っている。これに加盟することにより、世界に通用するGMPレベルの達成と更なる向上、そして加盟国の医薬品製造所のGMP認証の加盟国間での相互承認が実現し、それにより医薬品の輸出入促進が期待される。日本にとっては医薬品輸出のスピーディな拡大に繋がるというメリットがある。加盟国は欧州主要国からオーストラリア、カナダへと拡大し、2000年にシンガポールがアジア最初の加盟国となったのに引き続き、マレーシア、インドネシア、台湾がこれに続いた。 日本の出足は遅れていたが、2012年3月に加盟申請を行い、2014年の7月に韓国と並んでようやく加盟を果たした。 CGMPに自信を持っていた米国の加盟は2011年で、意外と遅い。2014年7月現在の加盟国は43カ国となり、今やPIC/S-GMPはグローバル・スタンダードになったと言える。

日本のこれまでのGMP適合性調査では、国(医薬品医療機器総合機構:PMDA)及び47都道府県がそれぞれ査察を行っており、審査レベルが不統一であり、時には業界を擁護する立場からの指導もみられた。ところが2~3年前からPIC/S加盟を踏まえて中立・客観的で、しかも更に厳格な査察が行われ始めている。 当局による監視指導の姿勢転換の典型例ともいえる事例が2012年から翌年にかけて続いた。即ち、米国の受託製薬工場及び韓国の原薬メーカーにおいて重大なGMP違反が見つかり、これらの工場から無菌充填医薬品あるいは原薬を輸入していた日本の複数の製薬企業に対して、供給元のGMPの監視指導を怠ったとして業務改善命令が出された 。

2013年に厚労省は、PIC/S-GMPガイドラインの要件を取り入れて、薬食監麻発0830 第1号、即ち「GMP施行通知」を改正し、引き続いて「GMP事例集」を改訂した。これらの中でPIC/S-GMPに合わせるために所謂『6つのギャップ』が新たな要件となった。品質リスクマネジメント、製品品質の照査、参考品・保存品の保管管理、安定性モニタリング、原料等の供給者管理、新バリデーション基準、のことである。上述の事例は原薬或いは製品の供給者管理の不備が厳しく指摘されたものである。こうした最近の薬事当局による指導強化と、製薬企業の採るべき姿勢については(3)で述べる。

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